一軒家に住んでいると、どこから侵入してきたのかわからないネズミに悩まされることも少なくありません。
そんなネズミ被害を解決するには、まず侵入経路の特定が最重要です。
今回の記事では、ネズミの侵入経路を見つけるためのプロが使う調査テクニックを具体的に解説します。
さらに、ネズミが入りやすい意外な場所や、正しい封鎖方法についても詳しくご紹介していきます。
本記事を読めば、自分で効果的な侵入対策ができるようになり、ネズミ被害の再発防止にも役立つでしょう。
ぜひ最後まで読んで、安心して過ごせる住環境を取り戻してください。
一軒家のどこから入る?ネズミの侵入経路を特定する3つの方法
ネズミ被害に悩まされている方にとって、まず必要なのが侵入経路を特定することです。
経路の発見には以下のような調査テクニックが有効です。
これから紹介する方法を実践して、ネズミの出入り口を明確に突き止めましょう。
基本の調査:「ラットサイン」を探せ
ネズミの侵入経路を特定する最初の方法として「ラットサイン」を探すことが有効です。
ラットサインとはネズミが通った跡に残る痕跡のことで、具体的には糞尿や毛、皮脂による黒っぽい汚れ、噛み跡などが含まれます。
特に糞は細長く約1cmほどの大きさで、色は黒や茶色をしているため見つけやすいです。
また、頻繁にネズミが移動する配管周りやキッチンの壁には黒ずんだ筋状の皮脂汚れがつくことがあります。
さらに配線や柱に噛み跡があれば、そこが通り道になっている証拠です。
このような痕跡を注意深く探すことで、ネズミの侵入経路を正確に特定できます。
まずは家の中をじっくり観察し、これらのラットサインを探してみましょう。
応用テクニック:小麦粉やチョークを使った足跡調査
基本調査でも侵入経路がはっきりしない場合、小麦粉やチョークを使った足跡調査を行うのがおすすめです。
具体的には、ネズミが通りそうな場所やラットサインがあった周辺に薄く小麦粉やチョークの粉を撒いておきます。
ネズミが通過した際に小さな足跡(長さ約1~2cm、前足は4本の指、後足は5本の指)が残り、明確に侵入ルートがわかります。
この方法は、侵入口が特定しづらい場合でも非常に効果的です。
特に夜間、ネズミが活発に動く時間帯に設置するとより高い成果が得られますので、ぜひ試してみてください。
それでもわからない時の最終手段
基本的な方法でも侵入経路が特定できないときの最終手段として、粘着シートを利用する方法があります。
複数の粘着シート(ネズミ捕りシート)を家の各所に設置して、実際に捕獲できた場所から侵入ルートを逆算することが可能です。
また最近では、ホームセンターやネット通販などで赤外線カメラや動体検知カメラをレンタル・購入することができ、ネズミの移動経路を動画で確認できます。
この方法なら目視できない狭い場所や、わずかな隙間の侵入口まで正確に特定できるでしょう。
どうしても侵入経路が掴めない場合は、こうした高度な手段を積極的に活用してみてください。
ここを徹底チェック!一軒家でネズミが侵入する意外な場所リスト
一軒家は意外な場所がネズミの侵入経路となりやすく、見落としてしまうケースも少なくありません。
どこを重点的に調べれば良いか事前に把握しておくことで、効率的なチェックが可能です。
この章では、ネズミが侵入する代表的な場所を具体的に挙げて解説していきます。
「地面・床下レベル」の侵入経路:基礎のひび割れ・床下換気口・配管
ネズミの侵入口として意外に多いのが、地面や床下の小さな隙間です。
特に一軒家の基礎に発生した1.5cm以上のひび割れがある場合は注意が必要で、ネズミはこの小さな隙間からでも容易に侵入します。
床下換気口の金網が錆びたり破損している箇所も、絶好の侵入ルートになってしまいます。
また、配管や配線が通る部分のパテが劣化するとそこから侵入される可能性があります。
日頃目にすることの少ない場所ですが、定期的なチェックと補修を欠かさないことが重要です。
放置せずにしっかりと修繕してネズミの侵入を防ぎましょう。
「壁・外壁レベル」の侵入経路:壁の隙間・通気口・エアコン導入部
壁や外壁にあるわずかな隙間や穴もネズミの侵入ルートになりやすいため、見逃してはいけません。
特に換気口や通気口に設置された防虫網が破れていたり外れている場合、その場所はネズミにとって絶好の入り口となります。
またエアコンの配管やドレンホースがある箇所も非常に侵入されやすいポイントで、細かな確認が欠かせません。
目視による定期的なチェックを心がけ、隙間が見つかった場合はすぐに封鎖して対策を行いましょう。
「屋根・高所レベル」の侵入経路:屋根瓦のズレ・軒天・電線の引き込み口
ネズミは意外にも高い場所からの侵入にも非常に優れており、屋根や軒天などの高所もチェックが欠かせません。
特に屋根瓦がズレてできた隙間や、軒天が劣化して穴が開いている場所は簡単に侵入される危険があります。
さらに電線や電話線の引き込み口もネズミがよく利用するルートとなっています。
普段は気づきにくい高所の侵入口を見落とさないように、屋根や軒周りの定期点検をしっかりと行うことが重要です。
なぜ一軒家は侵入経路がわかりにくい?ネズミの驚くべき能力
ネズミが簡単に侵入してしまう背景には、その驚くべき身体能力が関係しています。
ネズミの特性を知ることで、なぜ侵入口が見つけにくいのかが理解でき、より効果的な対策につなげられます。
ここからはネズミの能力と習性を詳しく説明していきます。
1.5cmの隙間でも侵入可能!ネズミの体の特徴
ネズミがわずか1.5cm程度の隙間から侵入できるのは、骨格が柔軟で関節が多く、頭蓋骨も非常に小さいためです。
そのため、見た目では到底通れないと思われるような狭い空間でも、簡単に通り抜けることが可能です。
また、ネズミは小さな隙間や穴を見つける能力が非常に高く、家の中への侵入経路を簡単に発見してしまいます。
こうしたネズミの特性を知っていれば、小さな隙間でも見逃さず徹底的に封鎖することの重要性が理解できるでしょう。
ネズミの種類で違う!侵入経路の傾向(クマネズミは上から、ドブネズミは下から)
ネズミは種類によって侵入経路の傾向が異なるため、種類ごとの特徴を知っておくと侵入対策がより効果的になります。
クマネズミは高所を好み、屋根裏や壁の上部から侵入するケースが多く、電線や木の枝を伝って簡単に移動します。
一方、ドブネズミは地面に近い場所を好む性質があり、下水管や床下の低い位置から侵入することが多いです。
ネズミの種類に合わせて、それぞれの侵入口を重点的にチェックして、適切な対策を講じるようにしましょう。
侵入経路を発見!自分でできる正しい封鎖方法と材料の選び方
侵入経路が特定できても、それを確実に封鎖しなければ再びネズミの侵入を許してしまいます。
封鎖作業を成功させるには、場所ごとに適切な材料を選ぶことが重要です。
ここでは、効果的な封鎖方法と使用する材料について詳しくご紹介します。
場所別に使い分けるべき封鎖材料(金網・防鼠パテなど)
ネズミの侵入口を正しく塞ぐには、場所ごとに最適な封鎖材料を使い分けることが重要です。
具体的には、通気口や換気口、排水口など比較的大きく開いた箇所には、目の細かい(約5mm以下)金属製の金網が適しています。
配管周辺や電気配線の隙間といった小さな侵入口には、防鼠パテと呼ばれる特殊なパテを使用することをおすすめします。
一方でウレタンフォームは手軽に使えますが、ネズミが噛んで破壊してしまう可能性があるため、単独で使わず金網や防鼠パテとの併用が効果的です。
場所や状況に応じて材料を適切に使い分けることで、再侵入をしっかりと防ぐことができます。
隙間の特徴に合わせて材料を選び、万全の対策を行いましょう。
最重要:家の中のネズミを追い出した後に塞ぐこと
ネズミ対策で最も重要なのは、封鎖作業を行うタイミングです。
侵入口を塞ぐ前に必ず家の中にいるネズミを完全に駆除または追い出しておく必要があります。
もしネズミが家の中にいる状態で封鎖してしまうと、ネズミが屋内で閉じ込められ死んでしまい、悪臭や衛生面で深刻な問題を引き起こす可能性があるからです。
ネズミを確実に駆除するためには、一時的に侵入口を開けておき、粘着シートや捕獲罠で完全に捕らえたことを確認してから封鎖を実施することが推奨されます。
無駄な手間やリスクを避けるためにも、順序を守った適切な対処を心がけましょう。
どうしても特定できない場合の最終手段:専門業者への相談
自力での侵入経路特定が困難な場合は、プロの手を借りるのが最も確実です。
専門業者への依頼を検討する際には、そのメリットと費用を理解しておくことが重要です。
この章では、業者に依頼すべきタイミングや選び方を具体的に説明します。
プロに調査を依頼するメリットと料金相場
ネズミの侵入経路がどうしても特定できない場合、専門業者への調査依頼が最も確実な手段です。
プロの業者は赤外線カメラやファイバースコープなど特殊な機材を使い、目視や素人の調査では発見できない隠れた侵入口まで正確に特定できます。
また、屋根裏などの高所や狭い場所でも、安全かつ迅速に作業を行える点が大きなメリットです。
費用の相場としては、一軒家の場合の侵入経路の調査費用が約1万円~3万円程度、さらに駆除作業や封鎖工事も含めると約5万円~20万円が目安となります。
確実性や安全面を重視するならば、迷わずプロへの依頼を検討しましょう。
一軒家のネズミ駆除に強い業者の選び方
専門業者への依頼を決めたら、ネズミ駆除に特化した信頼できる業者を慎重に選ぶ必要があります。
業者選びの際は、ネズミ駆除専門の資格や多くの施工実績を有しているかどうかを確認しましょう。
見積もりを依頼する際には、作業内容や料金の内訳、追加料金が発生する可能性などをはっきりと明示してくれる業者が安心です。
また、ネット上の口コミや評価も参考にすると、業者の対応や信頼性を客観的に判断できます。
安易に価格だけで選ばず、作業の内容や対応力、保証制度の有無を比較検討して納得のいく業者を選ぶことが重要です。
安心して依頼できる業者を探し、ネズミ問題を確実に解決しましょう。
まとめ
ネズミ対策を成功させる第一歩は、侵入経路を正確に特定することにあります。
侵入口をきちんと把握して適切な材料で封鎖することができれば、ネズミの再侵入を防ぐことが可能になります。
調査や封鎖が難しい場合はプロの業者を頼ることも一つの手段ですので、無理をせず必要に応じて専門家の力を借りましょう。
早めに行動して安心できる住環境を取り戻してください。